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日本人なら見たことがない人はいないのでは?と思うほど、今でも絶大な人気を誇り続けているスタジオジブリ作品。
猫が登場する作品も多く、そしてどのキャラも魅力がたっぷり詰まっているんです。
ここでは、そんな猫たちの設定や性格、裏話についてご紹介していきます。
ネタバレを含んでしまうため、まだみたことがない作品がある方はご注意ください。
不朽の名作「となりのトトロ」
ジブリと聞いていちばんに思い浮かべるであろう作品のひとつ、となりのトトロにでてくる猫といえば
猫バス
トトロの三下であり、走るのがだいすきな男の子、「猫バス」です。
元々はただの化け猫でしたが、バスが走っているのを見てすっかり気に入ってしまい、その姿や行動を真似するようになりました。
ちなみにその前はカゴ屋だったとか。猫バスの見た目も時代とともに変化しているのですね。
三鷹の森ジブリ美術館やジブリパークで不定期に上映している「めいとこねこバス」では、めいを乗せて走るちいさな子猫のバスを始め、飛行船の真似をしたネコバアちゃん、列車の真似をしたネコ列車なども登場しています。
成長のものがたり「魔女の宅急便」
魔女の相棒、ジブリの元祖黒猫といえば
ジジ
魔女のいえでは、女の子が生まれると、同じ年に生まれた黒猫を一緒に育てるしきたりがあります。
そのしきたりに習って、キキが生まれた時からずっと一緒に過ごしてきた、ちょっぴりお喋りな13歳のオス猫「ジジ」。
修行のためにたどり着いたコリコの町で、リリーという猫と出会い恋に落ちます。
最初はキキとたくさんお喋りしていたジジですが、途中から会話が出来なくなり、ついに最後まで言葉が戻ることはありませんでした。
物語上のおはなしでは
「ジジはキキの一部であり、これまでは己自身と対話していただけだった。しかしキキが成長しその必要がなくなったため、そのままジジは喋らなくなった」
ということらしいのですが、実際のところは、猫が苦手な宮崎駿監督がジジの扱いに困り、途中で言葉を話せなくしてしまったということだそう。
これは映画のみのオリジナルストーリーとなっています。
青春ストーリー「耳をすませば」
夢と現実のはざまで苦悩する雫と、夢に向かって突き進む聖司の青春ラブストーリー。
そこに登場した、離れ離れになった恋人をいつまでも待ち続けている
バロン
本名は「フンベルト・フォン・ジッキンゲン・男爵」。
対になって作られたルイーゼという婚約者がいましたが、修理をきっかけに離れ離れになってしまいました。
バロンという名前は、雫がかいた物語の中でつけられたもの。
雫の“小説をかきたい”という気持ちを後押ししてくれたバロンですが、現実にもこのモデルは存在していて、原作者の柊あおい先生は“いつかこの人形をもとにしたファンタジーをかきたい”とずっと考えていたそうです。
ムーン
電車も乗りこなす世渡り上手「ムーン」。
野良猫のため本当の名は無く、「ムーン」という名前も聖司がつけました。
近所の子からは「ムタ」と呼ばれています。
原作では、ルナとムーンというスリムな黒猫が2匹登場していましたが、物語をすっきりさせるために1匹に変更。
さらにビジュアルも、当時スタジオジブリに出入りしていた牛子(ウシコ)という猫に寄せ、ポチャっとしたフォルムのデザインになりました。
猫好きにはたまらない「猫の恩返し」
耳をすませばの雫が、作中のその後に再び書き直したといわれる「猫の恩返し」。
そこに登場するのはもちろん
バロン
本名は耳をすませばのバロンと同じく「フンベルト・フォン・ジッキンゲン・男爵」。
しかし当作品の“バロン”は、“男爵”の英語読みからくるものです。
猫の事務所をよくみてみると、バロンの恋人「ルイーゼ」の肖像画が飾ってあるのがわかります。
ちなみに耳をすませばのバロンと猫の恩返しのバロンでは、猫の恩返しのバロンのほうがファンは多いようです。
ムタ
短毛種の和柄MIXのオス猫「ムタ」。
本名は「ルナルド・ムーン」で、食べるのが大好きな食いしん坊さんです。
大きなからだと「ムタ」という名前から、時折「ブタ」さんと呼ばれる場面も。
ぶっきらぼうに見えて実は面倒見が良く、最後までハルのそばについていてくれました。
耳をすませばのムーン同様、牛子という猫がモデルになっています。
名前の由来は、プロレスラーの「グレート・ムタ」。
ルーン
物語の“起”となった、「ルーン」。
正体は猫の国の王子で、車にひかれそうだったところをハルが助けたことにより、猫たちの『恩返し』が始まりました。
ユキ
ハルを猫の事務所まで導いてくれた「ユキ」。
美しい白い毛と、綺麗な声をもつユキですが、元は汚れた野良の猫でした。
昔お腹をすかせていたところをハルが助け、その思い出の品『おさかなクッキー』は、今でもユキにとって特別なものとなっているようです。
猫王
猫の国の王「猫王」。
ハルをルーンのお嫁さんにしようと企んでいましたが、見事に失敗。
目的のためなら手段を選ばない、少々強引な性格の持ち主です。
ナトリ ナトル
猫王の第一秘書「ナトリ」と、第二秘書「ナトル」。
名前は似ているけれど、猫王の好感度を気にして行き過ぎた行動は止めようとするナトリと、マイペースで押しが強く、相手が求めたことならなんでも協力するナトルでは、性格はまるで逆です。
原作ではナトリはおらず、そのかわりにナトルに似た猫が3匹登場します。
可愛いだけじゃない「借りぐらしのアリエッティ」
小人のアリエッティが住む屋敷で飼われている猫
ニーヤ
療養していた翔にはとても懐いていたけれど、アリエッティには好戦的だった「ニーヤ」。
長年アリエッティとは追いかけっこをする仲でしたが、物語の進行につれて徐々に友好的になっていきました。
ラスト近く、アリエッティは住み慣れた家を離れることになり、その移動の途中でニーヤと再会します。
アリエッティの瞳の奥から何かを感じとったニーヤは、最後に翔をアリエッティのいる場所まで導いてあげました。
ニーヤも「牛子」がモデルになっているため、ムタやムーンと姿がよく似ています。
新しい風「アーヤと魔女」
魔女ベラ・ヤーガの使い魔でありながら、主人に一矢報おうとしているアーヤに手を貸す
トーマス
人の言葉を理解する、ちょっぴり臆病な黒猫「トーマス」。
呪文を作っては売って生計を立てているベラ・ヤーガですが、その呪文を作るにはトーマスの存在が必要不可欠です。
けれど肝心なトーマスはその作業が嫌いらしく、いつも逃げまわっています。
ただ、黒猫であることや仕事の役割については誇りを持っている様子。
ベラ・ヤーガの罰、ミミズの魔法が何よりも苦手で、それは『ミミズ』のひと言だけで怯えきってしまうほどです。
『あらゆる魔法から身を守る呪文』の作り方を知っていて、日頃からベラ・ヤーガに不満を募らせていたトーマスは、アーヤとともにその呪文を完成させ、見事にミミズの罰から逃れることができました。
おわりに
ジブリ作品にでてくる猫のキャラ、総勢13匹の性格や裏話などをご紹介させていただきました。
猫の恩返しでは猫が主役なため、どうしても登場人物が多くなってしまうとはいえ、集めてみると13匹も猫のキャラがいることに驚きです。
しかもそのどれもが味があり、とても良いキャラクターをしていますよね。
次に見返すときは、是非ウラ話の設定も思い出しながら楽しんでみてください。